吉姆老爹啤酒工場 Jim & Dad’s Brewing Company

台湾の北東部、宜蘭(イーラン)に 2015年8月に開業したブルワリー「吉姆老爹啤酒工場 Jim & Dad’s Brewing Company」の紹介です。台湾のタップルームやボトルショップでは必ず見るブランドです。

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吉姆老爹啤酒工場 jim & dad's brewing company

吉姆老爹啤酒工場 jim & dad’s brewing company

吉姆老爹啤酒工場 Jim & Dad’s Brewing Companyのブルワリー&レストランは、宜蘭縣の宜蘭駅や羅東駅からタクシーで 20分ほどです。台北から宜蘭駅や羅東駅に行く場合はバスが便利です。

吉姆老爹啤酒工場 jim & dad's brewing company

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ブルワリーの名前の由来は、Jimさんの妹のアドバイスで決めたもので、最初はかっこいい名前にしようとしていましたが、かっこよさよりも親しみやすい、呼びやすい名前にすることにしたそうです。

ヘッドブルワーの Jimさんこと宋慶文さん

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ブルワリー併設のレストランで一通りのビールを試飲しながら、ヘッドブルワーの Jim さんこと、宋慶文(ソン チン ウェン)さんに話を伺いました。

彼はアメリカ留学時代にクラフトビールと出会いました。台湾に戻って就職し、本業の傍ら、ホームブルーイングを始めます。ブルーイングの基礎はアメリカ留学中にセミナーで学んでいます。

吉姆老爹啤酒工場 jim & dad's brewing company

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ブルワリーを造ろうと思ったきっかけは、2013年に第一回ホームブルーイング大賞でチャンピオンを取ったことです。それから、いつか自分のブルワリーを持ちたいと考えるようになりました。

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そして、2013年10月に観光ビジネスをしている Jimのお父さん(Dad)と二人で協力して観光ブルワリー(Jim & Dad’s Brewing Compan) を作る計画を始めました。

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Jimさんは宜蘭出身ではないけれど、ここには親戚がいるので、小さい頃にはお父さんとよく釣りに来ていました。宜蘭は Jimさんたちにとってリラックスできる場所です。醸造所のある員山鄉は風景が美しく水もきれいなので、ここに辿り着けて良かったそうです。

ブルワリーの見学

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最初は実験用の小さい設備からはじめ、その後、今の設備に入れ換えています。海外のブルワーに来てもらい、一緒に醸造しながら、生産の流れ(SOP)を調整してもらいました。もちろん失敗してビールを捨てたことも多かったそうです。しかし、全てのミスや失敗は勉強としていいチャンスだったそうです。

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地元の素材は金柑やパッションフルーツなどを使っています。そして、Wheat beerの原料には国産(台湾産)小麦を使っています。Jim & Dad’s のWheat beerは小麦を4割以上使っていて、恐らく台湾で国産小麦を最も多く使っているビールです。そして生の小麦を 半分も使っているので、かなり難しい醸造を行っているそうです。

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ブルーハウス ~ 吉姆老爹啤酒工場 jim & dad’s brewing company

現在最も重要だと考えているのは、美味いかどうかです。ブルワリーオープンから2~3年経って思うようになったことは、新しい素材や作品を追求するよりも、しっかりと美味しいビールを造れるのが一番重要だということです。

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水、お湯タンク ~ 吉姆老爹啤酒工場 jim & dad’s brewing company

設備の増強については、「何年目に何倍にする」という目標ではなく、ニーズに応えて設備を調整していき、確実に成長することを目指しているそうです。

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発酵タンク ~ 吉姆老爹啤酒工場 jim & dad’s brewing company

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熟成タンク ~ 吉姆老爹啤酒工場 jim & dad’s brewing company

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ボトリングマシン ~ 吉姆老爹啤酒工場 jim & dad’s brewing company

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ボトリングマシン ~ 吉姆老爹啤酒工場 jim & dad’s brewing company

蘭陳計畫 barrel aged project

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現在取り組んでいるプロジェクトは「蘭陳計畫 barrel aged project」 です。蘭陳は「宜蘭で熟成すること」を意味し、いわゆるバレルエイジのプロジェクトです。現在はバーボンの樽でインペリアル・レッドエール、ラムの樽でバーレーワインを熟成しています。

宜蘭は暖かい地域のため熟成にはかなり効率的です。1ヶ月ほど熟成するとかなり複雑な味が生まれます。ウイスキーのKavalan醸造所が同じく宜蘭にあるのも同じ理由です。実はJim & Dad’s と Kavalan はほぼ隣です。

では、この樽は Kavalan から譲り受けたものかと思ってしまいますが、彼らは樽を譲ってくれないと言ってました。

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バーボンの木樽。この中で、インペリアル・レッドエール「波本桶陳釀 帝國紅艾爾 (Bourbon Barrel Aged Imperial Red Ale)」が熟成しています。アルコール度 12%です。

次のバーボン樽での熟成はインペリアル・ポーター「波本桶陳釀 帝國黑啤 (Bourbon Barrel Aged Imperial Porter)」 が控えているようです。

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ラムの木樽。この中で、バーレーワイン「蘭姆桶陳釀 大麥酒 (Rum Barrel Aged Barleywine)」が熟成しています。アルコール度 12%です。

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ブルワリーで珍しいギミックを見ました。6基の熟成タンクからパイプが壁に延びています。パイプは中心部にビール、外側に冷却剤の二重構造です。

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ビールのパイプが壁の中に入っていきます。

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壁の裏はレストランのタップです。このレストランではタンクから直接ビールを注いで飲めるんです。

レストラン

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ゆとりのあるスペースのとても綺麗なレストランです。将来的にはここを宜蘭観光の拠点にしたいそうです。

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レストランからはブルワリーのほぼ全域を見渡すことができます。

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最近、Jim さんはホールスタッフとしてレストランにいることも多いそうです。

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レストランではボトルビールや Tシャツなどもが販売されています。

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手前の 9種類の瓶が現在販売している商品、後ろの瓶は過去に販売した商品です。

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お土産にいただいた手作りグラス。グラスの底の盛り上がりはレストランから見える山の形を再現したものです。

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ブルワリー&レストランの屋上からの風景。正面に見えるのが Kavalan ウイスキーの工場です。お隣同士ということで、いつか何らかの形でコラボレーションできることを楽しみにしています。

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Jimさん、お忙しいところありがとうございました。

(おまけ)台北に戻って Jim&Dad’s のビールを

台北では多くのタップルームやボトルショップで Jim & Dad’s のビールを飲むことができるのですが、2018年4月にオープンした新しいタップルーム「啤啤精釀啤酒屋」を紹介します。ここではJim & Dad’s のブルワリーで見た樽で熟成していたバレルエイジが 2タップ繋がっていました。(啤酒頭のバレルエイジも 2タップ繋がっていました)

啤啤精釀啤酒屋

啤啤精釀啤酒屋

Jim & Dad’s のバレルエイジはインペリアル・レッドエールとバーレーワインです。このお店は 12%のバレルエイジも 330ml からのサーブです。バレルエイジ 4種類についてはフライトが欲しいところです。

啤啤精釀啤酒屋

啤啤精釀啤酒屋

今回はインペリアル・レッドエール「波本桶陳釀 帝國紅艾爾 (Bourbon Barrel Aged Imperial Red Ale)」を 330ml でいただきました。本当は 4種類のバレルエイジを試したかったのですが……

Jim & Dad’s ブルワリー&レストランの写真は全て 2018年3月23日の撮影です。
啤啤精釀啤酒屋は 2018年4月26日の撮影です。

吉姆老爹啤酒工場 jim & dad’s brewing company

宜蘭縣員山鄉員山路二段411號
Tel : +886-3-922-7199
http://janddbrewing.com/