アミューズメントパークのようなブルワリー
2017年5月にオープンしたアミューズメントパークのようなブルワリー&レストラン「蔡氏釀酒 (Tsai’s actual brewing)」 を紹介します。80枚以上の写真と1本の動画があります。
訪問は 2018年の11月です。情報は全て 当時のものです。
2018年頃から台北市内のタップルームでもよく見かけるようになった蔡氏釀酒 (Tsai’s actual brewing) のブルワリーは台湾の中心部、南投縣にあり、台中市内から車で 30~40分です。
ここは 40年前は発泡スチロールの工場でその後コスメの工場になった建物を改造、増築しています。工業地帯を選んだのはブルーパブを営業するためです。
オーナー&ヘッドブルワーの蔡孝緯さん
蔡氏釀酒のオーナー&ヘッドブルワーの蔡孝緯(ツァイシャオウエイ)さんです。全種類のビールを試飲させていただきながらお話を聞きました。
最初のビールは Golden Ale。日本の品評会でも受賞しています。(参考: 日本のビール審査会で台湾のブルワリー 10社が入賞)
ブルワリーの名称の「蔡氏」について、氏は敬称ではなく、一族の意味で(中国語ではこちらの意味が強いようです)ヨーロッパの名付けに習ったそうです。
BRETT IPA。 6%. ノーブルホップでサッパリした仕上げ。主にイベント用。
蔡さんのお酒との出会いはかなり古く(あえて年齢は書きませんが)、当時住んでいた上海では年齢の規制が緩かったため、友達とよく飲んでいたらしいです。蔡さんいわく、あの頃はヤンキーだったと。
スコッチエールとオートミールスタウトのミックス。お勧めのビールだそうです。
大学はイギリスに留学しています。スーパーにクラフトビールが並んでいるのを見て多様なビールの世界を知りました。それからはネットや本でビールを独学し、ホームブルーイングも始めています。その時は既に自分はビールをビジネスにすることを決めています。
台湾に帰国し兵役の後に台北県のブルワリーで一年ほどビール造りの経験を積んだ後にドイツの醸造学校で一年間学んでいます。ドイツの醸造学校では Winnie さんの 1~2年後輩になるそうです。
ドイツ留学後はヨーロッパを巡り、台湾に帰国してからは自分のブルワリーを建てる場所を探しました。ブルーパブをやりたかたので、自分の出身地の南投縣の工業用地に決定しました。
試作メニューを試食
ビールと一緒に試作メーニューもいただきました。写真だけご覧ください。
蔡氏釀酒 tsai’s actual brewing
ブルワリー見学
ここはとても見所が多い施設なのですが、まずはブルワリー見学です。
現在ブルワーは蔡孝緯さん、陳微熱さんとのダブルヘッドブルワーとアシスタントブルワーの三人です。恆春3000啤酒博物館の醸造終了に伴い、陳微熱さんが蔡氏釀酒に来ているのです。(今回はイベント対応のため会うことはできませんでした)
現在は伝統的なイギリスビールが主ですが、今後はクリエイティブなものにも挑戦していくそうです。
今後の設備更新の計画もあるそうです。
いくつかの OEM生産も行っています。
台湾ではホップなど原料の調達が高く、信頼できるサプライヤーが少ないため醸造のデメリットは多いそうです。モルトも台湾産ではうまくいかず、輸入品に頼っています。
将来の目標はバレルエイジやフランダースレッドエールを造ることだそうです。そのためには設備の増強も必要らしいです。
サワービールもある程度の実力がないと難しいので力試しとして挑戦したいそうです。
設備のインストールは思い通りにいかずに何度も試行錯誤したそうです。テストにも原料が必要なため、数回目以降は不本意な商品化もあったそうですが、現在は設備の調整も完璧で全て自信作になっています。もちろん更に上を目指すそうです。
2017年、2018年は立ち上げに大変だったけど、これからは年に 2~3回は新作を造りたいそうです。
輸出用の特注ビールの商談もあるそうです。
2017年、2018年は立ち上げに大変だったけど、これからは年に 2~3回は新作を造りたいそうです。
瓶詰めは彼女さんが手伝ってくれているとか。(彼女さんの写真は最後に出てきます)
レストラン
とても広くてきれいなレストラン&バーです。醸造設備も一部見えるようになっています。
素晴らしい展示物の数々
2階には素晴らしい展示物があります。醸造の流れを説明する模型など、とても凝っていました。見学には数時間必要です。
ハロウィーンの飾り付け
今回の訪問はハロウィーンの後で、まだ飾り付けが残っていました。どこのお店でもこの時期に飾り付けはやっていますが、ここまでての凝ったものは見たことがありません。テーマパークにいるようです。
ハロウィーンでこれですからクリスマスはどうなるんだろう?次回はクリスマスシーズンに訪問してみたいと思います。
まだまだ見学したいところですが、南投縣のブルワリー&レストランを後にし、台中市内に戻りました。
台中市内の「蔡氏釀酒台中草悟店」
台中中心部の草悟廣場に蔡氏釀酒のコンテナハウスが出店しています。
24タップ、全て台湾のビールで、ゲストビールも多く揃えています。
お土産にいただいたボトルビール
ボトルデザインは遠くから見ても蔡氏釀酒のビールだとわかりようにしているそうです。
蔡氏釀酒 Tsai’s Actual Brewing
草屯鎮碧山路1146號
+886 4 9236 2957
蔡氏釀酒台中草悟店
台中市西區英才路534號草悟廣場